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唾液腺嚢胞(摘出術)について

執筆者の写真: OKEANOS ,Inc.OKEANOS ,Inc.

唾液腺嚢胞とは

犬の唾液は、耳下腺、頬骨腺、下顎腺、舌下腺などの大唾液腺と、軟口蓋、唇、舌、頬に散在している小唾液腺より分泌されています。唾液腺嚢胞は大唾液腺導管の閉塞や裂開により、唾液が皮下組織に漏出し貯留して発症します。舌下腺によるものが最も多く、ガマ腫と呼ばれることもあります。




症状:

波動感のある無痛性の腫瘤が顎、舌下部、咽頭部や頬骨部にできます。


舌下部に発生すると発声異常、流涎

咽頭部に発生すると呼吸困難、咳

頬骨部に発生すると眼球突出や斜視


などを起こす場合があります。



診断:

針で吸引すると少量の好中球を含む唾液が採取される、性状や色調などからも判断できます。

X線造影検査により唾液腺嚢胞の部位や個数を確認します。



治療

  • 外科手術で唾液腺そのものを切除する方法

  • 投薬などでの内科治療

  • 穿刺して内容物を抜く


症例

トイプードル、雌

半年前から徐々に腫大していた下顎の腫脹を主訴に来院しました。穿刺により縮小はするものの数日で元の状態へと戻る状況でした。興奮すると呼吸困難になり、咳の症状などが激しく出るようになり、飼い主と相談の上,手術に至りました。


かなりの大きさになっているのが分かるかと思います。


摘出した唾液腺↓


術後症状もなくなりの経過も順調です。


ご相談やセカンドオピニオンにも対応しておりますので、当院までお越しください。

※当院は予約制となっております。事前にご連絡頂きますようにお願いいたします。

※医療関係者様からの手術の依頼、相談等も受け付けております。

TEL:050-1807-1120


武相動物病院 獣医師 岩屋大志郎


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