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  • 執筆者の写真OKEANOS ,Inc.

まずい‼️本当の救急疾患‼️part1

獣医師の日野です👩🏻‍⚕️



突然ですが私は前職、夜間救急に勤めていました🚑


毎晩20件ほどの診察を行なっていましたが、軽症から超重症まで様々でした。






考える間もない過酷な現場で、私は


✔️救急としての思考

✔️救急としての対応

✔️その後の状態を予想しながら、飼い主様と最善の治療方針を決定すること


を学びました。




重症であればある程、時間の猶予はありません。

優先順位を理解しながら手を動かしますが、これに関しては、まず何から動けばいいのか…最初の頃は全く分かりませんでした。



そんな時、私の師匠的な存在の先生からは

「病気を見るな、状態を診ろ」

と教わりました。









獣医師として私たちは普段、病気を見つけることに専念しますが、救急で大切なのは、辞書を引くかのごとく病名を探すのではなく、目の前の動物を救うための、状態の把握ということです。



偉そうなことを言ってしまい、すみません😰

ただ私はその時から、この子は何の病気だろう🤔と考えるより先に、動物の状態を確認し、今何が優先的に必要なのかを考えるようになりました。

すると自然と手が動くようになりました。




獣医師として、とても勉強になった貴重な時間だったので、ついつい私の話が長くなってしまいましたね🫢💦 





さて今回のブログでは、特殊な現場で私が遭遇した




ヤバい‼️救急疾患BEST 10‼️


をご紹介したいと思います。




大ボリュームなので、Part.3までの予定です…笑

だいぶ分かりやすくご紹介しているので、最後までお付き合いいただけたら光栄です‼️


※順位付けは、あくまで日野の主観です😅

どれも超重症なので、全てに順位なんてつけられないですが、紹介順に順位付けをしています






10位 外傷



外傷と聞いて、皆様はどのレベルを想像しますか? 

実際に私が診察を行なった症例では



・散歩中に犬のリードが外れ、車に轢かれてしまった

・家の鏡が倒れ、子猫が下敷きになってしまった

・高いところから落下し、首を伸ばしたまま立てない

・散歩中に他の犬と喧嘩し負傷した

・ソファから落下してから、足を引きずっている

など


(最も高い場所で、11階から落下した猫ちゃん🐱がいましたが、高所落下した子は命に別状はない子が多く、猫ってすごいなぁ…とも思っていました🤔)









外傷については、軽傷がほとんどなので、痛めてしまった部分を安静に、場合によっては痛み止め💉を使用する場合もあります。



ただ、見過ごされがちなのは

「見た目では分からない」異常です💡




足を引きずる、キャン鳴きどこか痛そう、などは飼い主様もよく気づかれますが、身体の内側の異常として、たまに遭遇するのが


・肺挫傷🫁

・腹腔内出血🩸

・脊椎損傷



です。

打ちどころが悪いと、机程度の高さでも身体の内側を損傷し、程度によっては重症化してしまうケースや、手術が必要になる状況もあります。




すぐに動物病院を受診しましょう🚑




外傷のポイント


⚠️アクシデント発生から2日程は、全身状態をくまなく観察しましょう‼️

(人でも交通事故のあと、数日経過してから身体の不調がでることがあるの同様)





9位 血栓症



血栓とは、血管内で血液が凝固してしまう状態のことです。


人では、生活習慣病が原因となりうる事で有名ですが、動物では


・心疾患

・内分泌疾患(クッシング症候群)

・膵炎

などが原因として挙げられますが、一般的に、血栓症の多くは、猫の心筋症🫀に併発して起こります。



この病気が救急として取り扱われる理由は2つあって



・重症な疾患を併発していることが多い

・時間が勝負⏳


ということです。







重症な疾患については

肺水腫🫁に伴う呼吸不全

不整脈、血圧低下🫀を伴う循環不全

が一般的で、これらは命に関わります。




また、血栓が血流を遮断することで、十分な血液が組織に届かず、時間が経つにつれて、足など末端の壊死が起こってしまいます。



血栓による異常と疑われた場合、血栓融解剤💊を使用しますが、この薬を使う際には



  1. 片側の血栓兆候(両側は推奨されない)

  2. 血栓が詰まったと思われる時間から4-6時間以内



といった、推奨されているルールがあります。



血栓を溶かしてしまうと、壊死した組織が一気に全身に開放され、壊死毒素が全身に巡ることで、不整脈や電解質異常、循環不全などに陥り、最悪の場合、亡くなってしまうこともあります。

その他、高額な治療、使用しても血栓が溶けるかどうかは分からない、入院必須など、とても命懸けの治療です。



<特徴的な症状>

・うまく足が動かなくなり引きずって歩く

・激痛を伴うため、激しく鳴くなどの症状



といった分かりやすい症状なので、なるべく早めに受診してください🚑




血栓のポイント

⚠️重症併発、時間との勝負‼️




最後までお付き合いしてくださった方、ありがとうございました🙇🏻‍♀️

怖い病気ばかりでした🥲

早めに気づいて、待たずに相談していただくことが1番です💦



まだまだ…Part.2に続きます……😅

次回も、お付き合いいただけたら嬉しいです‼️

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