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前十字靱帯の断裂について

更新日:2022年11月5日

こんにちは、武装動物病院~長津田院~獣医師の岩屋です。


本日は前十字靱帯の断裂についてお話しします。


病因:

読んで字の如く、前十字靱帯が断裂してしまい、疼痛による跛行や歩行障害が出てきます。

原因としては、以下2つが考えられています。


・前十字靭帯の変性(遺伝的・免疫学的・形態学的・運動学的要因)

・激しい運動などの外傷(犬では人に比べると少ないとされています)


どのように断裂するのかはこちらの動画が分かり易いのでご参照下さい⬇︎



診断:

大きく5つの診断方法があります。


・触診(完全断裂の場合これだけで把握できることも多いです)

・お座りテスト

・X線検査

・関節液検査

・関節鏡検査


断裂の確認と、そもそも何故切れてしまったのかを把握する必要があります。

断裂の根本原因として、変性性関節炎、関節リウマチ、感染などが隠れている場合もあります。


場合によっては手術が適応ではなく、根本の治療を優先する為です。


実際の症例:(柴犬 8歳 雄 肥満気味)


一見、骨の写真が写っているだけですが、我々獣医師であればこれで断裂の所見を疑います。


・関節内にファットパッドサインという炎症を疑う所見が出ていること

・脛骨が前方に引き出され、大腿骨がしっかり負重できていないこと


もちろんこれに加えて

跛行の症状や、触診でのドロワーサイン(脛骨が前方に引き出される)を確認しています。



この時点で、関節液の検査➡︎手術の予定を組みました

実際の術後の写真です。

TPLOと呼ばれる術式を採用しています。

動画解説⬇︎


他にも手術方法はありますが、またの機会に紹介していきますね。


現在、ダイエットに励みながら順調な経過を辿っています。


前十字の断裂に関して、セカンドオピニオンや手術の依頼もお受けしております。

当院までご相談下さい。


武相動物病院 獣医師 岩屋大志郎

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