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執筆者の写真OKEANOS ,Inc.

その痛み本当に膝ですか

更新日:2023年7月2日

今回このブログを書こうと思った背景として、最近整形外科の病院としての認知も広がってきており紹介を受ける機会も多くなったのですが


・膝が悪いので見てほしい

・昔から膝は悪いと言われている

・パテラと言われた


こういって来られた患者様で原因が膝以外であるケースが非常に多いからです。


◽️脊髄疾患(神経性の麻痺)


これらが全てではないですが遭遇するものとしては代表的な疾患です。

それでいて膝蓋骨(パテラ)脱臼もあるので、原因が膝にあるものだとして見過ごされているのです。




実際のケース①:

小さい頃から良く後ろ足を上げることが多くホームドクターにて、膝蓋骨(パテラ)脱臼と指摘されていた。

特に痛みがあるときに1−2週間の痛み止めを続けていたとのこと。

レントゲンを撮ると大腿骨の骨頭部分に変形がみられました。

結局術後の病理診断では予想通り、虚血性大腿骨頭壊死症と診断がつきました。


実際のケース②:

以前レントゲンも撮ってもらい膝以外で悪い箇所はないと言われていた子。

よく足を挙上してしまうとのことでご来院。


歩き方やレントゲン検査から股関節に痛みを抱える可能性が高かった為、鎮静にてレントゲン検査を実施しました。


鎮静レントゲン

鎮静をかけることで筋肉の硬直が抑えられ、正確な緩みの評価が行えます。

この時点でも股関節の緩みがわかります(股関節形成不全疑い)


さらに黄色矢印方向に力を加え撮影してみると



殆ど脱臼しているような状態でした。

普段はそれを庇うように筋肉で押さえつけながら生活をしていたのだと思います。

股関節の形成不全、それに伴う亜脱臼状態と診断しました。



実際のケース③

膝蓋骨脱臼による関節炎が長引いている為見てほしいとの主訴で来院した子。

診察台での触診にて脛骨の前方移動(ドロワーサイン:前十字靱帯の断裂濃厚)があり、レントゲン検査を実施しました。



・ファットパットサイン

・脛骨の前方変異

やはり前十字靱帯の断裂と診断しました。(診断の詳細はコチラ



これまで紹介したケースの他にも

・足裏に棘が刺さっていた

・骨腫瘍が隠れていた

・神経の麻痺で脊髄に疾患が隠れていた

・先天的な骨の変形があった


などなど様々なケースがあります。

膝に問題を抱えているケースも非常に多いですが、その陰に身を潜めている病気もありますので気になる事がございましたら当院までご相談下さい。


ご相談やセカンドオピニオンにも対応しておりますので、当院までお越しください。

※当院は予約制となっております。事前にご連絡頂きますようにお願いいたします。

※医療関係者様からの手術の依頼、相談等も受け付けております。

TEL:050-1807-1120


武相動物病院 獣医師 岩屋大志郎


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